オンラインコミュニティを活性化する方法その1
「オンラインコミュニティでFacebookグループやSlackを使ってるんだけど、発言する人が少なくて盛り上がらない。どうしたら良いの?」という相談を時々いただきます。ということで、オンラインツール上での交流を活性化する方法をご紹介します。今回はその1。
火をつけるのはイベント起点
まずはイベントをやりましょう。イベントから火をつけるのです。Slackを盛り上げたいからといって、Slack上であれ試しても空回りに終わることが多いはずです。
オンラインイベントで構いません。最初は集まる人数が少なくても構いません。イベントによってメンバー同士のコミュニケーションを生み出し、そこからオンラインツールへ接続する「仕掛け」を仕込んでいきましょう。
イベントで盛り上がるのは比較的簡単ですよね。「え?イベントもあまり盛り上がってないんだけど」という場合は、まず最初にこちらの記事を読んでみてください。
コミュニティを活性化する「オンライン勉強会の基本スタイル」
あとはイベントとオンラインツールを接続していくことで、イベントの盛り上がりをオンラインツールのほうにも繋げていくことができます。
イベントとオンラインツールを接続する方法
では、イベントとオンラインツールを接続するにはどうすれば良いのか?
いくつかのアイデアをご紹介します。
(1)宿題を出す
イベントの最後に、参加者に宿題を出してみましょう。
例えばこんな感じです。
- 「今日の感想をSlackに書いて共有しましょう」
- 「最も印象に残った話を、Slackの「#イベントハイライト」チャンネルに書き残してください」
- 「Facebookグループでアンケートを投稿しますので、回答と、コメントをお願いします」
宿題が難しいものだったり、時間がかかるものだと提出率が下がりますので、極力簡単なものが良いです。
人は、未経験のことには慎重になりますが、経験を重ねていくとその行動に安心感が生まれます。このように半強制的にオンラインツール上に書き込みをさせることで、オンラインツール上で書き込みすることに慣れてもらうのです。
そして、「皆やってる」という状態を作るのが大事です。書き込む人が増えると、今度は「書き込まないこと」の方が不安を感じるようになりますからね。
(2)議論を継続する
イベントでディスカッションが盛り上がった場合には、オンラインツール上に継続して議論する場を用意すると良いでしょう。
イベントで話しきれなかったこともあるでしょうし、話すよりも書くほうが得意な人もいます。
または、Q&Aを行うというのも良いアイデアです。
(3)プロジェクト化する
イベントでディスカッションをしていると、「こんなことやったら面白いね」というアイデアも出てきます。また、ディスカッションの結果として、「〇〇すべき」という何らかのアクションが答えとして導き出される場合もあるでしょう。
そこで、「ではプロジェクト化して活動を始めましょう。Slackに新規チャンネルを作りますので、一緒に活動いただける方はご参加ください。」という感じで、オンラインツール上での非同期活動へと繋げていくのです。
まとめ
オンラインコミュニティを活性化する方法として、イベント起点でオンラインツール上での交流を活性化していくというアイデアをご紹介しました。
マーケティングで「クロスチャネル」や「オムニチャネル」という考え方がありますが、コミュニティもまさに同じように複数の接点を統合的にデザインしていくと良いのです。言ってみれば「コミュニティのオムニチャネルデザイン」です。
投稿者プロフィール
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1983年生まれのパラレルマーケター、そしてコミュニティデザイナー。
マーケティングやコミュニティデザインの方法論を研究開発する傍ら、自身では宇宙ビジネスの実践コミュニティ「ABLab」を主宰。人が動き出すコミュニティ創りを実践する。複数の企業をコミュニティとマーケティングで支援し、仕事の後はクラフトビールで乾杯したい。
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